不妊治療には、体の負担もありますが、費用の負担もあります。
不妊治療時には、いったいどれだけのお金が必要なのかを調べました。
不妊治療にかかる費用は平均100万円ぐらいだと言う統計があります。期間にして、2~5年ぐらいとされています(*あくまでも平均であって、個人差があります)。人によっては、妊活を始めるのにあたって、仕事を休職すると言ったケースもあります。ですから、この治療を進めていくのに夫婦間の話し合いはとても大切です。
不妊治療には、「保険適用」「保険適用外」2種類あります。
保険適用となる治療
保険適用となるのは、基本の検査とタイミング法による治療費です。
ホルモン検査(採血)
- 排卵障害を見分けるLH(黄体刺激ホルモン)・FSH(卵胞刺激ホルモン)というホルモン
- 過剰に出ると排卵障害の原因になるプロラクチンというホルモン
- 卵巣から分泌されるエストロゲンとプロゲステロンという性腺ホルモン
これらのホルモンを採血によって調べます。費用として、1採血に1,000~3,000円かかります。
超音波検査
子宮や卵巣にトラブルがないかを検査します。また、治療段階で排卵日を特定するのにも超音波検査をおこないます。費用は1,000~3,000円。
フーナーテスト
性交後、精液から精子の数を検査をします。1,000~3,000円。
クラミジア検査
卵管閉塞などを引き起こすクラミジア感染の有無を調べる検査です。この検査は必須になります。1,000~5,000円。
子宮卵管造形検査
卵管に詰まりがないかを調べる検査です。3,000~5,000円。
精液検査
男性の精子の数や運動状態を調べます。費用は1,000~3,000円です。
ここまでが、不妊治療の最初の検査にかかる大まかな金額です。
一通り実施で、8,000~22,000円ぐらいの費用が掛かります。
では、保険適用の治療はどのぐらいの費用がかかるのでしょうか。
タイミング法
不妊の原因を突き止める基本的な検査が終わり、その結果、特に体に異常がなければ、次のステップとして、タイミング法を行うのが一般的です。
タイミング法は排卵日を正確に予測して、タイミングをとります。超音波を使い、卵子の大きさを調べたり、人によっては排卵誘発剤の薬を処方したり、注射することもあります。費用は、3,000~20,000円と人によって差があります。
ここまでが、保険適用になります。
保険適用外の治療
- 人工授精
- 体外受精
- 顕微鏡受精
人工授精
人工授精は一度で、11,000~30,000円ぐらいかかります。診察や薬は保険適用にはなりますが、人工授精治療そのものは健康保険が使えません。5~6回試しても妊娠できなかった場合は、次のステップに進みます。人工授精は、回数が増えればその分負担も大きくなります。
体外受精
体外受精は、体外で受精させた受精卵を子宮の中に移植する方法です。費用は1回の治療に平均30~50万円ほどです。体外受精は、その都度、診察・注射・検査・薬なども保険適用外になり、診察を受けるたび負担が膨らみます。
体外受精の内訳として、
採卵に90,000円・受精に30,000円・培養100,000円・胚凍結60,000円
凍結胚保存(1年)30,000円・凍結融解30,000円・胚移植110,000円があります。(※金額は病院によっても異なりますので、一例としてあげています。)
これに、薬代や検査代も含まれて行きます。
顕微鏡受精
顕微鏡授精の費用は、1回あたり45~90万円程度はかかると考えておきましょう。
体外受精に比べて費用が高いのは、体外で人の手によって、卵子に精子を注入する追加の費用が発生するからです。その追加料として、一回当たり平均で5~10万円ほど高くなるようです。
このように、不妊治療では、人工授精から一気に値段が上がっていきます
。一度で妊娠できればいいですが、何度か試すとなれば、その分費用も掛かります。夫婦でしっかりと話し合って、不妊治療を進めていくのが望ましいでしょう。
体外受精、顕微授精には国から助成金が用意されています。
🔗不妊治療の助成金について詳しく書きます。助成金額~申請方法までに詳しく記載してますので、こちらもご覧ください。
ゆみ